こんにちは。
彩人です。
「芥川賞、直木賞、本屋大賞の違いってなんだろう?」
今日はこんな方向けに記事を書いています。
僕は小説を愛すること35年!
そんな僕が賞の違いをわかりやすく解説しています。
よろしくお願いします。
・読書ブロガー
・日本大学文理学部卒業
・年間読書量の9割が小説
芥川賞・直木賞・本屋大賞の違いを解説
まず芥川賞、直木賞、本屋大賞の違いはこんな感じです(↓)
<芥川賞>
芥川賞は、雑誌(同人雑誌を含む)に発表された、新進作家による純文学の中・短編作品のなかから選ばれます。
公益財団法人「日本文学振興会」のHPより引用
<直木賞>
直木賞は、新進・中堅作家によるエンターテインメント作品の単行本(長編小説もしくは短編集)が対象です。
公益財団法人「日本文学振興会」のHPより引用
<本屋大賞>
「本屋大賞」は、新刊書の書店(オンライン書店も含みます)で働く書店員の投票で決定するものです。過去一年の間、書店員自身が自分で読んで「面白かった」、「お客様にも薦めたい」、「自分の店で売りたい」と思った本を選び投票します。
本屋大賞のHPより引用
こんな感じで、
- 芥川賞:新人作家、純文学作品に贈られる
- 直木賞:新人〜中堅作家、大衆文学に贈られる
- 本屋大賞:書店員が選ぶ、最も売りたい本
といった違いで賞が贈られます。
また「芥川賞」と「直木賞」は文藝春秋社が主催。
そして「本屋大賞」はNPO法人・本屋大賞実行委員会が主催しています。
なのでもらえる副賞も少し異なります(↓)。
- 芥川賞:賞金100万円、懐中時計
- 直木賞:賞金100万円、懐中時計
- 本屋大賞:賞金100万円
こんな感じで芥川賞と直木賞には「懐中時計」が贈呈。
こちらも違いと言えそうです。
では実際、どんな作品が選ばれているのでしょうか?
続いて見て行きたいと思います。
芥川賞、直木賞、本屋大賞の歴代代表作品
歴代芥川賞受賞作品
まず、芥川賞だとこんな作品が選ばれています(↓)
第75回(1976年上半期):村上龍「限りなく透明に近いブルー」
第104回(1990年下半期:小川洋子「妊娠カレンダー」
第116回(1996年下半期):辻仁成「海峡の光」
第120回(1998年下半期):平野啓一郎「日蝕」
第123回(2000年上半期):町田康「きれぎれ」
第127回(2002年上半期):吉田修一「パーク・ライフ」
第130回(2003年下半期):綿矢りさ「蹴りたい背中」
第130回(2003年下半期):金原ひとみ「蛇にピアス」
第133回(2005年上半期):中村文則「土の中の子供」
第144回(2010年下半期):西村賢太「苦役列車」
第153回(2015年上半期):又吉直樹「火花」
第153回(2015年上半期):羽田啓介「スクラップ・アンド・ビルド」
第167回(2022年上半期):高瀬隼子「おいしいごはんが食べられるように」
こんな感じで、純文学作品を中心に選出。
こちらが色濃い特徴と言えそうです。
歴代直木賞受賞作品
また歴代の直木賞だとこんな感じです(↓)
第94回(1985年下半期):林真理子「最終便に間に合えば・京都まで」
第97回(1987年上半期):山田詠美「ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー」
第99回(1988年上半期):景山民夫「遠い海から来たCOO」
第107回(1992年上半期):伊集院静「受け月」
第114回(1995年下半期):小池真理子「恋」
第120回(1998年下半期):宮部みゆき「理由」
第121回(1999年上半期):桐野夏生「柔らかな頬」
第124回(2000年下半期):重松清「ビタミンF」
第134回(2005年下半期):東野圭吾「容疑者Xの献身」
第145回(2011年上半期):池井戸潤「下町ロケット」
第156回(2016年下半期):恩田陸「蜂蜜と遠雷」
第167回(2022年上半期):窪美澄「夜に星を放つ」
こんな感じであの有名作家までズラリ!
これは作家と作品に贈られるためです。
歴代本屋大賞受賞作品
最後に歴代の本屋大賞だとこんな感じです(↓)
第1回(2004年):小川洋子「博士の愛した数式」
第2回(2005年):恩田陸「夜のピクニック」
第3回(2006年):リリー・フランキー「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」
第4回(2007年):佐藤多佳子「一瞬の風になれ」
第5回(2008年):伊坂幸太郎「ゴールデンスランバー」
第6回(2009年):湊かなえ「告白」
第7回(2010年):冲方丁「天地明察」
第8回(2011年):東川篤哉「謎解きはディナーのあとで」
第9回(2012年):三浦しをん「舟を編む」
第10回(2013年):百田尚樹「海賊とよばれた男」
第13回(2016年):宮下奈都「羊と鋼の森」
第14回(2017年):恩田陸「蜜蜂と遠雷」
第15回(2018年):辻村深月「かがみの孤城」
第16回(2019年):瀬尾まいこ「そして、バトンは渡された」
第18回(2021年):町田そのこ「52ヘルツのクジラたち」
こちらは映画化・映像化された作品がズラリ!
これは本屋さんが売りたい本が多いためだと思われます。
芥川賞・直木賞・本屋大賞でおすすめはある?
芥川賞・直木賞・本屋大賞おすすめ①蜂蜜と遠雷
最後にご紹介するのはそれぞれの賞にまたがっている作品です。
まず1作品目は、「蜂蜜と遠雷」です(↓)
こちらは2016年下半期で直木賞を受賞。
また同年、本屋大賞も受賞しています。
一番有名な作品からお探しの方におすすめです。
芥川賞・直木賞・本屋大賞おすすめ②推し、燃ゆ
2冊目の賞を跨いでいる作品は「推し、燃ゆ」です。
こちらは2020年の芥川賞を受賞。
続いて2021年の本屋大賞も9位で入賞しています。
文学作品からお探しの方におすすめです。
芥川賞・直木賞・本屋大賞おすすめ③ゴールデンスランバー
最後の賞を跨いでいる作品は「ゴールデンスランバー」です。
こちらは、2008年本屋大賞を受賞。
そして直木賞は自ら辞退したことでも話題となりました。
少し変わった作品からお探しの方におすすめです。
まとめ
いかがでしたか?
今日は「芥川賞」「直木賞」「本屋大賞」の違いについてまとめてみました。
僕は他にも「芥川賞おすすめ作品」という記事も書いています(↓)。
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