こんにちは。
彩人です。
「芥川賞受賞作の『ハンチバック』ってどんな作品かな?」
今日はこんな方向けに記事を書いています。
僕は芥川賞を読み続むこと25年!
そんな僕が芥川賞「ハンチバック」について書いています。
よろしくお願いします。
・読書ブロガー
・日本大学文理学部卒業
・年間読書量は100〜150冊!
芥川賞受賞作「ハンチバック」のあらすじと感想!ハンチバックの意味は何?
芥川賞受賞作「ハンチバック」の概要とハンチバックの意味は何?
まず「ハンチバック」とはこんな作品です(↓)
- 96ページ
- 文藝春秋刊
- 第169界芥川賞受賞
- 第128回文學界新人賞受賞
- 障がい者の「生」と「性」をめぐる物語
こんな感じで芥川賞を受賞したばかりの作品。
著者自身も障がいがあるとして、話題となりました。
ちなみにタイトルの「ハンチバック」とはこんな意味だそうです(↓)
・せむし
・背骨が曲がった人
こんな方を「ハンチバック」と呼ぶそう。
なので、けっこう意味深いタイトルでしたよね。
ではこちらはどんな小説だったでしょうか?
続いて見て行きたいと思います。
芥川賞受賞作「ハンチバック」のややネタバレありのあらすじ&感想
続いて「ハンチバック」のあらすじはこんな感じです(↓)
※以下、ネタバレしています。未読の方はご注意ください。
重度の障がいを持っている主人公・井沢釈華。
彼女は、女性向けライトノベルを描きながら生計を立てていました。
彼女は背骨が曲がる病気ゆえ、こんな願望を持っています(↓)
人間のように妊娠・中絶したい!
こんな願望でした。
ところがある日、田中というヘルパーと意外な話になります。
それは…夢を叶えてやっても良い、というのです。
釈華は願ってもない!と行動に移すわけですが…。
こんな感じで障がい者の「性」と「生」を描いた傑作!
メッセージ性もあり、熱い作品となっています。
例えば、「紙の本」へのメッセージはこうです(↓)。
電子書籍化やオーディブル化を望む
こんな感じで紙の本を憎む主人公。
なぜなら病気のため、紙の本を読むのが辛いから。
でもいかがですか?
僕たちは、紙の本に対して、
- 匂いが良い
- 持った感じが良い
- ページをめくる感覚が良い
こんな感想を持っていないでしょうか?
なのでとてもメッセージ性のある作品に感じました。
そして、主人公の生きる力もすごい!
例えば、
世間の人々は顔を背けて言う。「私なら耐えられない。私なら死を選ぶ」と。だがそれは間違っている。隣人の彼女のように生きること。私はそこにこそ人間の尊厳があると思う。
市川沙央「ハンチバック」P80より引用
こんな感じで「生きる力」を描写。
なので「生」や「性」についても考えさせられます。
芥川賞受賞作「ハンチバック」の考察
ただこの作品は、著者と重なる部分は30%ほどだそう(↓)
自分としてはせいぜいオートフィクション。重なるのは30%という感覚です。
「読書好日」著者インタビューより引用
こんな感じで著者と重なる部分は30%ほど。
なので一概に「主人公=作者」と決めつけるのは早そうです。
では、どのように読めば良かったでしょうか?
こちらは「純文学作品」として読むのが正しそうでした。
なぜなら、私小説ではないとしているから。
なのであくまでフィクション作品として読むのが正しそうです。
芥川賞受賞作「ハンチバック」のラストと結末・最後
ただ、ラストはやや難解でしたよね。
芥川賞の選評でも(↓)
小説の終わり方に関しては、フィクションライターとしての誕生を告げる決意表明なのではないのかとの解釈があった。彼女であればどんなスタイルでも書けると、ラストの展開から読み取れた。
Yahoo!ニュースより引用
こんな感じで作家としての誕生の決意表明とも受け取れるそう。
なので「フィクション+現実」と読むのが正しそうです。
芥川賞受賞作「ハンチバック」の市川沙央さんとはどんな人?
最後に作者の市川沙央さんとはこんな方です(↓)
- 市川沙央(いちかわ さおう)
- 1979年生まれ(43歳)
- 神奈川県在住
- 早稲田大学人間科学部通信教育課程卒業
- 筋力が低下する「先天性ミオパチー」を患っている
こんな感じの40代の女性作家さん。
作品「ハンチバック」はデビュー1作目でした。
そして「先天性ミオパチー」とはこんな病気だそう(↓)
- 筋力が弱い
- 疲れやすい
- 力が入りにくい
- 骨格筋の先天的な構造異常
- 罹病率は10万人あたり3.5-5.0人
「難病情報センター」より引用
こんな感じで国内には1000〜3000人しかいない難病なんだとか。
ちなみに市川沙央さんはTwitterアカウントも開設!(↓)
お祝いのお気持ち、メッセージありがとうございます!どうもありがとうございます!!
掲載時から応援頂いた皆様、ご取材頂いた皆様、インタビューにご興味とアクセス頂いた皆様、単行本を手にして頂いた(DLも!)皆様、書店の皆様、選考委員の皆様、— 市川沙央 ICHIKAWA Saou (@herma_ishikawa) July 19, 2023
こんな感じで作中と同じくTwitterを開設!
このあたりは、作品と重なっていましたよね。
芥川賞受賞作「ハンチバック」のまとめ
いかがでしたか?
今日は市川沙央さんの「ハンチバック」の記事でした。
ちなみに「ハンチバック」はオーディブルでも配信中!!(↓)
なのでいきなり買うのは…という方はAudibleがおすすめ!
今なら無料で使い始めることができます(↓)
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