こんにちは。
あやとです。
「村上春樹の『風の歌を聴け』よくわからなかったな〜」
今日はこんな方向けにブログを書いています。
僕は年間読書量150冊の1/3を村上春樹。
・どんなことが書いてあるのか(物語の構成)
をテーマに記事を書いています。
よろしくお願いします。
・読書ブロガー
・日本大学文理学部卒業
・年間読書量の1/3が村上春樹
「風の歌を聴け」解説・考察・解釈
風の歌を聴けの冒頭の考察と解釈
いきなりですが「風の歌を聴け」で主張していることは、「全てである」だと思います。
では「全てである」とはどういったことでしょうか?
『完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。』
という出だしから始まった「風の歌を聴け」。
なので、村上春樹の全てはここから始まっています。
この小説は文庫で200ページもなく、行間も空いているため、半日あれば読めてしまいます。
僕はもう50回以上再読しました。
なので彼の主張していることがなんとなくわかってきました。
それは、こうです(↓)。
「すべてである」
この小説(というか彼全般の小説に言えるのですが)はこれに尽きると感じています。
次の章で理由を書いています。
風の歌を聴けの考察と解釈:彼の主張は「すべてである」です
この小説の主題は「すべてである」だと思います。
例えばこの小説の「牛殺し(解剖)」の場面。
残念ながらあまり気分の良い話ではないですよね。
それから自筆と思われる下手くそな絵、女性とのセックスシーン、ビールを大量に飲む場面なども出てきます。
こちらも心地良い場面とは言えません。
だけど、ちょっと待ってください!
僕たちだって、心地よい日常ばかりを送っているわけではありません。
せいぜいうわべだけ見繕って「綺麗」に見せ掛けようとしているところありませんか?
つまり何が言いたいのかというと「綺麗」なところも「汚い」ところも「エッチ」なところもすべて引っくるめて、「人間」だと言いたいと僕は思うのです。
つまり「人間のすべてが詰まった」小説だと僕は解釈しています。
・DJのような上機嫌な私
・牛を解剖するような【闇】を抱えた私
…こういう側面って人間誰しもが持っていると思います。
そして『人間誰しもが持っている全て』を体現させた小説が村上春樹著「風の歌を聴け」だと思うのです。
いかがでしょうか?
全てが詰まった小説「風の歌を聴け」
村上春樹の小説を読んでいると、
- 笑ってしまうところ
- エッチなところ
- 表現がキザなところ
- なかなか展開が進ないところ
- 悲しくなるところ
全てが詰まっていますよね。
また指が4本しかない人間など、不思議な描写もあります。
でも、これが人間ではないでしょうか?
誰しも人を笑わせるようなおかしな一面からエッチな面まで持っていると思います。
自分は「人を笑わせたことがない」って人いないですよね?
そういうあらゆるところを詰め込んだ小説が「風の歌を聴け」であり、村上春樹だと思うのです。
僕はこのように解釈しました。
またこういう視点で読んでみると案外、面白いです。
僕が「風の歌を聴け」を何度も読む理由〜解釈と考察に加えて〜
「風の歌を聴け」って、
・難しい単語がほとんど出てこない
・考え抜かれた哲学がふんだんに盛り込まれている
こんな感じで本当に楽しめますよね!
例えば一文を抜粋すると…(↓)。
「死んだ人間について語ることはひどく難しいことだが若くして死んだ女について語ることはもっと難しい。
死んでしまったことによって、彼女たちは永遠に若いからだ。
それに反して生き残った僕たちは一年ごと、一月ごと、一日ごとに齢をとっていく。
時々僕は自分が一時間ごとに齢をとっていくような気さえする。
そして恐ろしいことにそれは真実なのだ」
村上春樹「風の歌を聴け」より引用
この哲学、磨き抜かれた文章、ポップな感じ、僕は好きです。
ちなみに僕は、他にも村上作品を多数考察しています。
例えば、「風の歌を聴け」にあった「嘘つき!」の謎についてはこちら(↓)
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村上春樹『風の歌を聴け』「嘘つき」の解釈と解説【答えはこれだ!】
こんにちは。 あやとです。 今日は村上春樹『風の歌を聴け』の作品に登場する、 嘘つき! はどう解釈すれば良いのかな?という方向けに書いています。 僕は20年以上「風の歌を聴け」の小説を考察。 そこから ...
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また村上春樹という人物についても考察しています(↓)
良かったら合わせてよろしくお願いします!
まとめ
いかがでしたか?
今日は村上春樹「風の歌を聴け」について書いてみました。
僕は村上春樹を中心とした読書ブロガー。
「一人称単数」などの記事も書いています(↓)
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【村上春樹「一人称単数」】全作品のあらすじ、感想、考察、解説、解釈
こんにちは。 彩人です。 「一人称単数、全作品のあらすじが知りたい…!」 「解釈や考察を書いてあるサイトってあるかな?」 今日は、こんな方向けに記事を書いています。 こちらでは「一人称単数の全作品のあ ...
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良かったらそちらもよろしくお願いします。
ではまた!