こんにちは。
彩人です。
「最近の芥川賞ってオワコンなのかな…?」
「最近の芥川賞はなんでレベル低いんだろう?」
今日はこんな方向けに記事を書いています。
僕は芥川賞を研究すること20年!
その中でも「オワコン説」などを検証しています。
よろしくお願いします。
・読書ブロガー
・日本大学文理学部卒業
・年間読書量は150〜200冊!
芥川賞が「オワコン」と言われる2つの理由
理由1:コンテンツの多様化→小説が選ばれなくなったから

まず理由の1つ目は、純文学の人気がなくなったからです。
昔は、本や映画、テレビが娯楽の主流でした。
でも今はどうでしょう?
YouTube、Netflix、SNS、スマホゲーム…。
時間を使うものが、たくさんありますよね。
しかーし!
その中でも芥川賞は難しくて退屈に感じてしまうかもしれません。
なので、オワコンというわけです。
読者が求めているのは「ハラハラする展開」や「スッキリする結末」。
なので芥川賞は「レベルが低い」というわけです。
理由2:選考基準の不透明性

かつて芥川賞は、若手の「登竜門」でした。
でも、その「すごさ」が少しずつ薄れているのです。
なぜなら、選考基準が不透明だから。
例えば、与られる作品も、ジェンダー、マイノリティなどばかり。
「内輪で盛り上がってるだけじゃない?」との声も聞かれます。
しかし読者が求めているのは「面白い作品」。
なので、選ばれる作品が、ズレているというわけです。
でも、芥川賞が「オワコンじゃない」2つの理由
理由1:ニュース性と、本を売る力がすごいから

ただオワコンにはならない理由は、話題性や「お祭り感」です。
例えば、受賞したら、大きく報じられ、本屋さんでは山積み。
本を読まない人でも、「読んでみようかな」となりますよね。
出版社や作家にとって、芥川賞は一番の目標。
このパワーがある限り、芥川賞は無くならないでしょう。
理由2:「今の時代」を映し出す鏡だから

「レベルが低い」という批判は、芥川賞が新しい問題を描こうとしているから。
なので、読者には斬新に映るというわけです。
例えば、
- 『推し、燃ゆ』(宇佐見りん)は、SNS時代の「推し活」にハマるファンの気持ち
- 『破局』(遠野遥)は、スマホ世代のちょっとドライな人間関係
- 『ハンチバック』(市川沙央)は、重い障害を持つ人のリアルな悩み
こんな感じで、今の悩みがそのまま小説に。
なので、テーマや書き方が斬新というわけです。
しかし、それはエンタメ小説ではないかもしれません。
あくまで「文学的実験の場」のような役割があるからです。
その実験的作品こそが、芥川賞なのかもしれませんね。
読みやすい芥川賞4選!【初心者はこれを読め!】

では、読みやすい芥川賞ってあるのでしょうか?
20年間の作品をこちらで、まとめてみました(↓)
- 又吉直樹「火花」
- 宇佐見りん「推し、燃ゆ」
- 村田沙耶香「コンビニ人間」
- 羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」
こんな感じで、読みやすい芥川賞は4作!
なので、読書初心者の方におすすめです。
では、それぞれどんな作品でしょうか?
簡単に見て行きたいと思います。
読みやすい芥川賞①火花(又吉直樹)
1冊目の読みやすい芥川賞は又吉直樹さんの「火花」。
理由としてはこんなことが挙げられます(↓)
- 第153回芥川賞受賞
- 第28回三島由紀夫賞候補
- 2016年、ドラマ化
- 2017年、映画化
- 2018年、舞台化
- 売り上げ327万部突破
- 海外5カ国語に翻訳
こんな感じで映像化から舞台化までされた作品。
又吉さんのデビュー作としても話題となりました。
売り上げは327万部。
世界5ヶ国語にも翻訳され話題となりました。
有名な芥川作品からお探しの方におすすめです。
読みやすい芥川賞②推し、燃ゆ(宇佐見りん)
2番目の読みやすい芥川賞は「推し、燃ゆ」。
こちらはこんな作品となっています(↓)
- 2020年9月刊
- 河出書房新社出版
- 第164回芥川賞受賞
- 2021年本屋大賞9位
- 全世界で売上げ80万部突破!
こんな感じの第164回芥川賞受賞作。
こちらも15ヵ国で翻訳され、話題となりました。
ただ、作品としては、とても読みやすめ。
中高生、初心者にもやさしい内容となっています。
読みやすい作品からお探しの方におすすめです。
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読みやすい芥川賞③コンビニ人間(村田沙耶香)
3番目の作品は「コンビニ人間」。
理由としてはこんなことが挙げられます(↓)
- 第155回芥川賞受賞
- 海外30ヵ国語に翻訳
- 全世界累計100万部突破
- 2019年、ラジオドラマ化
- 米国ニューヨーカー誌のベストブックス2018の1冊に選出
「コンビニ人間」は世界30カ国語に翻訳!
ミリオンセラーを達成し、ラジオドラマ化までされました。
そして、内容もめっちゃ面白い!(↓)
コンビニで働く様の描写が妙にリアル、作者が実際に働いてると聞いて納得。
観点が面白い、色々と考えさせられる1冊でした。
Amazon.co.jpより引用
こんな感じで、リアルな描写がポイント!
一番の傑作からお探しの方におすすめです。
読みやすい芥川賞④スクラップ・アンド・ビルド(羽田圭介)
最後の読みやすい作品は「スクラップ・アンド・ビルド」。
こちらはこんな作品となっています(↓)
- 第153回芥川賞受賞
- 売り上げ21万部突破
- 2016年NHKにてドラマ化
- 又吉直樹「火花」と同時受賞
「スクラップ・アンド・ビルド」は又吉さんと同時受賞した作品。
介護をテーマとし、話題となりました。
そしてこちらも、
- ドラマ化
- 売り上げ21万部
と読ませる読ませる!
個人的に、イチオシの芥川賞となっています。
読みやすい作品からお探しの方におすすめです。
まとめ

いかがでしたか?
今日は芥川賞がオワコンな理由などを考察してみました。
ちなみに読みやすい芥川賞はこちらでご紹介しています(↓)
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