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平野啓一郎「富士山」のネタバレありのあらすじ&感想【これは傑作!】

こんにちは。

彩人です。

平野啓一郎さんの『富士山』ってどんな作品かな?

平野啓一郎『富士山』のあらすじが知りたい…!

今日はこんな方向けに記事を書いています。

僕は平野啓一郎の読者歴20年!

そんな僕が「富士山」について書いています。

よろしくお願いします。

あやと
あやと
執筆者・彩人プロフィール
・読書ブロガー
・日本大学文理学部卒業
・年間読書量は100〜150冊!

平野啓一郎「富士山」の概要と感想


富士山 (コルク)

まず、「富士山」とはこんな作品です(↓)

  • 新潮社刊
  • 175ページ
  • 2024年10月発売
  • 「透明な迷宮」以来10年ぶりの短編

こんな感じでして、とにかく話題性たっぷり!

Audible作品「息吹」も収録されました。

で、こちらは、めっちゃ面白い!!

なぜなら、それぞれテーマがあり、起承転結があるから。

なので、「最近面白い小説読んでない!」という方にもおすすめです。

では、各話どんな話なのでしょうか?

続いて見て行きたいと思います。

平野啓一郎「富士山」のあらすじ(ネタバレあり)

1話目「富士山」あらすじ


富士山 (コルク)

まず、1話目「富士山」はマッチングアプリを巡るお話です。

津山と加奈の物語となっています。

で、津山と加奈、マッチングアプリで意気投合。

いよいよ会おう!という話になりました。

ところが、加奈は新幹線の中で、「ヘルプサイン」を目撃!

急遽、電車を降り、隣の車両に乗ったのでした。

ところがなんと、加奈が見た「ヘルプサイン」は本物。

少女が何者かに誘拐(?)されようとしていたのです。

しかし、これだけで終わりません。

津山とデート予定だった加奈は、それがきっかけでキャンセル。

津山との連絡も、それを機に止めたのでした。

しかし、そんな津山も後ほど、小学生を救う運命にあり…。

こんな感じの、マッチングアプリ事件。

とても、完成度の高い作品でした。

ポイントは二人とも、人を救ったこと。

なぜなら、そんな偶然、起き得ないから。

なので読みどころは、偶然をどう解釈するかでした。

1作目から、満足な読後感でしたよね。

2話目「息吹」あらすじ

2話目「息吹」はパラレル・ワールドの物語。

齋藤息吹は、「たまたま」マックでがん切除の話を聞きました。

それがきっかけで息吹は、自分も検診に行ってみることに。

大腸がん検診を受けたのでした。

しかし、結果、見つかったのは、大きめのポリープ。

切除しないとがん化する(?)ポリープでした。

ただ、話は、ここから。

なんと、息吹は、たまたま「マック」に行かなかった「かき氷屋」へ入店。

たまたま食べられなかった宇治金時を食べたのでした。

あら?

これは、ひょっとすると、たまたまマックでがん検診の話を聞かなかった、別世界?

んっ?

パラレル・ワールド?

というわけで、検証が始まります。

ただ、結果は、ボカされました。

なぜなら、息吹は、死んだか、会社に行ったのか、ぼかされたから。

なので、読者に委ねられるラストでした。

3話目「鏡と自画像」あらすじ

3話目「鏡と自画像」は、死刑の話。

平野さんお得意の死刑がテーマでした。

しかし、主人公は、死刑を選択するより、他ない運命。

家庭環境も悪く、親から褒められた記憶がないのでした。

ここで、ポイントなのは、美術の先生と自画像。

それが、主人公を結果的に助けてくれたのでした。

4話目「手先が器用」あらすじ

手先が器用」は6ページほどの作品。

手先が器用だね、と褒められた主人公が、母にしてあげ、最後は…。

味わい深い、短いストーリーでした。

5話目「ストレス・リレー」あらすじ

ラスト「ストレス・リレー」はリレーストーリー。

まさに「ストレス」がストレスを繋いだのでした。

最初のストレスは、

  • 飛行機の遅延
  • コーヒ屋で割り込まれる
  • 定食屋で「嘘」をつかれる

こんな感じでして、とてもストレスフル。

それに主人公が、他の人にぶつけるんですね。

ところが、ぶつけられた定食屋の女性。

彼女も、それがきっかけで、ストレス状態に。

彼女も人に辛く当たってしまうのでした。

それがめぐり巡って…。

平野啓一郎「富士山」の書評

いや、これ、傑作とさせてください🙇

なぜなら、平野啓一郎イチ面白い短編だったから。

なので、近年、稀に見る傑作です。

でね、読みどころは、テーマが設定されている点。

例えば、1話目なら「偶然」。

2話目なら「パラレルワールド」、ですね。

なので、ポイントはそれをどう解釈するか?。

そこが最大の読みどころです。

テーマや問題設定があるのは、普通の小説。

しかし「富士山」の場合、読者が解釈出来るよう、上手く書かれています。

僕が一番面白かったのは、「富士山」と「息吹」。

あと、「ストレス・リレー」は、笑いましたね(笑)

なぜなら、最後の書き方が面白かったから。

なので、近年稀に見る傑作となっています。

平野啓一郎「富士山」のまとめ

でね、この「富士山」。

2024年10月にAudible化

4時間51分ほどの作品だそうですよ。

早いっ!

で、こちらのオーディブル、3ヶ月99円のキャンペーン中!

3ヶ月99円で、利用できるというメガキャンペーン中なのです!

これを機会に入らない手はありましょうか?

いえ、ありません(←反語)

というわけで、リンクから申し込んでいただけると嬉しいでっす!

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