村上春樹「鏡」の考察＆徹底解説！【あらすじや主題・オチはこれだ】

こんにちは。

彩人です。

「村上春樹の『鏡』の解説が読みたい…！」

今日はこんな方向けに記事を書いています。

僕は年間読書量の1/3が村上春樹！

そんな僕が「鏡」を考察＆解説しています。

よろしくお願いします。

あやと

執筆者・野田彩人プロフィール
・読書ブロガー
・日本大学文理学部卒業
・年間読書量の1/3が村上春樹

村上春樹の「鏡」の考察＆徹底解説！！【あらすじから主題、オチまで】

村上春樹の「鏡」の概要

カンガルー日和 (講談社文庫)

まず村上春樹の「鏡」とはこんな作品です（↓）

こんな感じで約40年前に書かれた作品。

高校の教科書にも採用されました。

ではこちらはどんな作品なのでしょうか？

あらすじから見て行きたいと思います。

村上春樹の「鏡」の簡単なあらすじ

まず「鏡」の簡単なあらすじはこんな感じです（↓）

10年以上、前のこと。

僕は中学校の「夜警」の仕事につきました。

そして廊下の真ん中あたりにある玄関で何かの姿を発見します。

よく見ると「僕自身」でした。

つまりそこにあったのは「鏡」。

しかしそこには「僕ではない僕」が映っていました。

どんな姿かというと相手が心の底から僕を憎んでいること。

そのことだけがわかりました。

そして僕は「鏡」を木刀で破壊したのでした。

でももともと、そこに鏡なんてありませんでした。

こんな感じのあらすじ。

意外とわかりやすいストーリーですよね。

ではこの話では何を伝えたかったのでしょうか？

続いて見て行きたいと思います。

村上春樹の「鏡」の考察＆解説①主題は？

さて。

ここから解説＆考察に入ってみたいと思います。

まずこの話の主題は、

です。

なぜなら、

こんな理由から。

なのであちらとこちらにいる自分の対比が主題となっています。

ではなぜ自分（＝僕）は2人いるのでしょうか？

僕が考える答えはこうです（↓）

なのでこのように表現されていると思われます。

例えば、

こんな「僕」がいたとしますよね。

でもこんな僕が何かをきっかけに「心だけ変わった」ら、どう表現すれば良いでしょうか？

答えはこうです（↓）

このように表現するしかありません。

なぜなら変わったのは「心」だけだから。

なのでこの作品でも「鏡」に写して対比しています。

村上春樹の「鏡」の考察＆解説②鏡がない理由

また、この話のオチは、

です。

なぜなら、

から。

なので鏡を壊してしまいました。

なのでこの話のオチは、鏡の破壊と、鏡の除去。

これが作者と主人公が選んだ、答えです。

悩み君

これはあちら側の自分を見たくなかったということ？

あやと

僕の解釈ではそうです。

あちら側の自分を見たくなかったので壊した。

また家にも鏡は置いていません。

なのでオチは「古い自分（あちら側）を連想させるものを壊した」です。

村上春樹の「鏡」の考察＆解説③主題や伝えたいこと

悩み君

じゃあ、一体何を伝えたかったんだろうね？

あやと

伝えたかったことはおそらく「教訓」です

悩み君

え？教訓？

つまりはこうです。

心を入れ替えるっていう表現がありますよね？

例えば昔は、お酒ばかり飲んで堕落していた。

そんな自分の心を入れ替えるとします。

すると、姿は変わりません。

変わるのは、

だけですよね。

なぜなら、心を入れ替えただけでは、姿は変わらないから。

すると困ったことが1つ起こります。

それは鏡を見た時、「古い自分がいた！」と錯覚してしまうこと。

なので鏡は破壊してしまいました。

ちなみに、

というのは、喩えです。

もしかしたら、鏡に映ったのは「今の醜い自分」かもしれません。

まとめ

いかがでしたか？

今日は村上春樹の「鏡」を考察＆解説してみました。

初心者にも読みやすい村上春樹作品はこちらで紹介しています（↓）

良かったらこちらもよろしくお願いします。

ではまた。