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小川哲「スメラミシング」解説と考察!【意味は?ネタバレあり感想】

こんにちは。

彩人です。

小川哲さんの『スメラミシング』の解説が読みたい…!

『スメラミシング』ってどんな作品かな?

今日はこんな方向けに記事を書いています。

僕は小川哲を読むこと全冊!

基本的に刊行本すべてを読んでいます。

そんな僕が「スメラミシング」を解説しています。

よろしくお願いします。

あやと
あやと
執筆者・彩人プロフィール
・読書ブロガー
・日本大学文理学部卒業
・年間読書量は100〜150冊!

小川哲「スメラミシング」とは?意味を解説!


スメラミシング

まず、小川哲さんの「スメラミシング」とはこんな作品です(↓)

  • 244ページ
  • 河出書房新社
  • 2024年10月発売
  • 全6編を収録した短編集

こんな感じで、今年秋刊行された、小川哲さんの新刊。

京極夏彦さんに絶賛され、話題となりました。

では、「スメラミシング」とはどんな意味なのでしょうか?

こちらは、「すめら(=皇)」ということで、天皇や関係の深い神。

加えて、「smithing(ミシング)」とあるので、「鍛治」の意味ですね。

つまり、天皇(神)を鍛治(細工)する、みたいな意味でしょうか。

こちらが「SUMERAMITHING」と表紙に書かれています。

なかなか意味深いですよね。

「スメラミシング」の考察と感想

いや、「スメラミシング」、面白かったっすね〜。

皆さまは、いかがでしたか?

こちらは、

  • 七十人の翻訳者たち
  • 密林の殯
  • スメラミシング
  • 神についての方程式
  • 啓蒙の光が、すべての幻を祓う日まで
  • ちょっとした奇跡

こんな6編収録の読ませる内容。

なので、難しい小説読みたい!という方におすすめです。

かく言う僕も、何となく図書館で発見し、読書。

そして、「おおっ!これは!!!」と感動しました。

そのくらい良かったです。

では、それぞれ、どんな内容なのでしょうか?

ネタバレしない程度に見て行きたいと思います。

「スメラミシング」のネタバレなしのあらすじ

①七十人の翻訳者たち(あらすじ)

まず、1話目「七十人の翻訳者たち」は、聖書の話。

つまり、聖書の翻訳者たちを書いた作品ですね。

で、この聖書。

七十人の翻訳者たちがいるって知ってました?

僕は、知りませんでした。

で、この七十人の翻訳者たちの解釈の違いを、

  • 当時の様子(紀元前262年)
  • 未来の様子(2036年)

から考察していく話ですね。

で、当時の様子は、もちろん、小川さんの想像。

で、2036年は、物語DNAで探る、みたいな話です。

いかがですか?

この二つさえ、あれば謎は解けるか?

そこが読みどころでした。

②密林の殯(あらすじ)

2番目「密林の殯」は、Amazon宅配員の話。

Amazon宅配員が伝統的な天皇に関わる仕事をしていたんですね。

それで、その宅配員が活躍する話です。

ただ、こちらの話、性的な表現が含まれるため、ブログでは割愛させてください。

良かったら、本編で、お楽しみください🙇

③スメラミシング(あらすじ)

3話目「スメラミシング」はネット右翼と仕事の話。

スメラミシングという名前でネットに書き込んでいるんですね。

それで、彼の書き込む内容が極めて右翼的。

それを職場で発見されたら、アウトだろ〜みたいな書き込みでした。

そちらをめぐる作品です。

④神についての方程式(あらすじ)

神についての方程式」は文字通り、「神」についての考察。

神とゼロ、超ひも理論、ゼロの起源などが書かれています。

で、こちらがすごい!

なぜなら、「神と物理、宗教」を考察しているから。

なので、これ、ノーベル文学賞ものやんっ!

と、興奮してしまいました(笑)

超ひも理論、皆さん、知ってますか?

僕は知りませんでした。

ただ、こちらをゼロと絡めてわかりやすく解説!

ぜひ、一読して欲しい作品です。

⑤啓蒙の光が、すべての幻を祓う日まで(あらすじ)

5話目「啓蒙の光が、すべての幻を祓う日まで」は、SFの話。

ラスト6話目までSFが続きます。

そしてこの国では、「神が禁忌」とされているんですね。

つまり、神の仕業とか言っちゃいけないわけです。

そこに登場する一通の手紙。

それは「神の存在」が無視できない手紙でした。

とにかく、実の詰まった作品です。

⑥ちょっとした奇跡(あらすじ)

6話目「ちょっとした奇跡」はSFチックな軽い話。

自転が止まった地球を舞台にしています。

こちらは、自転が止まった地球に2つのステーションを設置するんですね。

1つは、陰が主体。

もう1つは太陽(陽)が主体。

これの構成員の入れ替えの話です。

ラストの奇跡が「クス」っと笑える小説になっています。

「スメラミシング」、天才か!?これ以上ない傑作!【感想】


スメラミシング

いや、これね、小説史上イチの傑作短編とさせてくださいっ!🙇

なぜなら、世界の構図が描かれていたから。

なので、控えめに言っても、ノーベル文学賞もの、だね。

で、これね〜、私たち、神とか物理で生きてる反面、汚い部分ってありますわな。

例えば、エッチなことしたり、ネトウヨ的ことしたり。

いや、わかります。

僕も、エッチなことはするし、ある種、ネトウヨ的なところもあります。

でも、一方で、神や量子力学、物理を信奉しているのも事実です。

なので、この1冊には、「すべて」詰まっているわけです。

わかりますかね?

難しく考えてもいけないし、危険思想的なものも良くない。

でも、そこで暮らしているのが我々、人間です。

なので、これは、世界の構図だな〜と。

ぜひ、一読してみてください(↓)

>>小川哲「スメラミシング」リンク

まとめ

いかがでしたか?

今日は久しぶりに「軽め」に書いてみました。

いつも書いているブログは「読書ブログ」。

良かったら、ついでに読んでやってください(↓)

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ではまた。

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