こんにちは。
彩人です。
「『ゲーテはすべてを言った』ってどんな作品かな…?」
今日はこんな方向けに記事を書いています。
僕は芥川賞を読むこと25年!
芥川賞作品はほぼ毎回、読んでいます。
そんな僕が「ゲーテはすべてを言った」について考察しています。
よろしくお願いします。

・読書ブロガー
・日本大学文理学部卒業
・年間読書量は150〜200冊!
鈴木結生「ゲーテはすべてを言った」のあらすじ及び概要
まず、「ゲーテはすべてを言った」とはこんな作品です。
- 165ページ
- 朝日新聞出版
- 第172回芥川賞受賞
- 2025年1月15日発売
こんな感じで、今年一発目の芥川賞受賞作。
アカデミック冒険譚として話題となりました。
ではどういった作品かと言うと、ゲーテ学者の冒険譚!
つまりゲーテは「ある言葉」を言ったかをめぐる冒険譚ですね。
どんなあらすじかと言うと、(↓)
高明なゲーテ学者、博把統一は、一家団欒のディナーで、彼の知らないゲーテの名言と出会う。
紅茶のティーバックに
「愛はすべてを混淆せず、渾然となす」
と書かれていたんですね。
そこで、あれ?と思い、文献を当たる。
それが始まりでした。
研究者仲間にメールで当たるも、確かな返信は見当たらない。
また、ティーバックの会社に問い合わせると、現在、調査中とありました。
そこで、統一(主人公)、一世一代の冒険が始まります。
というわけで、やや難しめの内容。
皆さまの感想を拝読して「そういうことか!」と理解しました。
では、どんなことが主題だったでしょうか?
また、結末や内容はどんな感じだったでしょうか?
ここから見て行きたいと思います。
鈴木結生「ゲーテはすべてを言った」のネタバレ考察・書評・レビュー
「ゲーテ、曰く…」と付けると、なんでもそれらしい。
この小説の冒頭です。
つまり、「ゲーテ曰く、ベンツよりホンダ」(作中より引用)だそうで、確かにそれらしい。
というわけで、ゲーテは、すべてを言ったわけです。
しかーし!
「愛はすべてを混淆せず、渾然となす」
はどこを調べても見つからない!
というわけで、学術的な冒険が始まりました。
主題は、恐らく「名言と出典、引用」だね(たぶん)。
つまりどういうことかと言うと、上記の名言も3つに分かれます。
具体的には、
①要約型(自分なりにまとめたもの)
②伝承型(言い伝え、また、その変形)
③仮託型(メッセージの運び手へのかこつけ)
こんな感じで、パターンは3つ。
なので、「愛は混淆と…」もいずれか、と考えられます。
では、偉人たちの言葉って何でしょうか?
また、出典を調べる方法ってあるでしょうか?
それが主題です。
人は何かの折に、先人たちの言葉を紹介しますよね。
例えば、村上春樹は…みたいな感じですね。
そこで、出典や引用を守れば良いのですが、案外いい加減。
なので、盗作や誤引用、捏造には気をつけよう!という話です。
そんな啓蒙的、警告的小説かな?と読みました。
まとめ
いかがでしたか?
今日は「ゲーテはすべてを言った」について書いてみました。
ちなみに芥川賞の考察は結構書いています(↓)
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