読書

貫井徳郎「悪の芽」ネタバレありの感想とレビュー【一気読みでした】

こんにちは。

彩人です。

今日は貫井徳郎さんの「悪の芽」の感想とレビューを書いてみたいと思います。

『読後の感想、みんなどうだったのかな?』という方向けに書いています。

中盤からネタバレします

未読の方はご注意ください

あやと
著者・彩人はこんな人
・読書ブロガー
・日本大学文理学部卒業
・年間読書量の9割が小説

よろしくお願いします。

貫井徳郎「悪の芽」〜まずはネタバレ「なし」の感想・レビューから〜

あらすじ

41歳の斎木均は、通称「アニコン」の会場に火炎瓶を投げ込み8人を死亡させた犯人。

一方、主人公・安達周は、殺人犯・斎木の同級生。しかも斎木をイジメたことのある人物だった。果たして事件の責任は、自分にあるのか?それとも他にあったのか?パニック障害克服のため、主人公・安達は動く。

殺人犯・斎木の動機を探る社会派ミステリー。


こんなところが読みどころ!

かなり面白かったです。

僕は一気読みでした。

まずはネタバレしないところから感想を書いてみたいと思います。

読みどころはズバリ一点!

それは!

主人公・安達は殺人犯の動機に加担しているかどうか

これをめぐるミステリーです。

また主人公はこの事件が原因でパニック障害に陥ります。

そこから回復できるのかもポイント。

果たして殺人犯・斎木「悪の芽」を芽生えさせたのは何なのか?

そこが読みどころとなっています。

またモチーフはおそらく京都アニメーション事件。

自分が「京アニ犯人」と同級生だったりしたら、同じ悩みを抱えるだろうなと思いました。

実際、僕もパニック障害持ちです。

なので余計、身につまされました。

ただこの本はネタバレしないと魅力が書けません。

なので以下、ネタバレします。

未読の方はご注意ください

貫井徳郎「悪の芽」〜ネタバレ「あり」の感想・レビュー〜

真壁の章で感じたこと

(以下、ネタバレありです)

事件の真相を探るため、主人公は色んな人物とコンタクトを取ります。

まずコンタクトを取ったのは、同級生・真壁。

真壁は、一緒にいじめに加担した人物です。

ところが真壁という同級生、なぜか反応が鈍い。

主人公と一緒に(むしろ先導して)いじめたにも関わらず、です。

どうやら図太くて独りよがりの性格は大人になっても変わっていない様子。

ところが次は真壁側の視点へ移行します

でも真壁はそんな風には考えていないんですよね。

突然コンタクトを取ってきた安達の方こそ「身勝手」だと考えます。

また真壁は真壁なりに悩んでいました。

僕がここで思ったのは、人は立場によって考え方が違うんだなということ。

安達は安達で、真壁の人柄は変化しないと感じる。

一方、真壁は真壁で安達の身勝手さは変わらないと感じています。

そこらへんの描写がうまいなぁと感じました。

亀谷壮弥の章で感じたこと

一方、事件動画を撮影した亀谷壮弥の章もあります。

その後亀谷がアップする動画が事件の鍵となってくるためです。

亀谷は、犯行動機が掴めたため、殺人犯・斎木が入れ込んでいたキャバクラに潜入。

その動画をYouTubeにアップします。

ただ、このあたりからこの小説の「ボロ」が出始めます(笑)

いや、そんなに偶然が重ならないでしょう、という感じでした。

・同級生がたまたま情報を教えてくれる
・あり得るとしてもプライバシー侵害を犯してまでやることか

一応、作中で矛盾は説明されてはいるのものの、弱い…。

僕はそう感じました。

江成厚子の章で感じたこと

一方、江成厚子という被害者の女性の章も出てきます。

正直、これはうまいなと感じました。

なんとなく中だるみを感じていたのでここで盛り上げてくれます。

そして主人公がさらに追い込まれる場面は圧巻!

江成厚子の行動も納得いくものでした。

また犯罪被害者の視点も入っていたのもポイント高いです。

江成厚子には江成なりの正義があって行動しています。

また主人公は主人公なりに行動しています。

なのでもちろん江成厚子だって、独自に犯人を裁きたいと考えています。

そういう立場ごとに異なる視点がうまかったです。

ラストの章:斎木の本当の動機とは?

ここまで引っ張ってくれただけにラストが惜しい!

僕は疑問が残りました。

  • 自転車のチェーンを直しただけの女性の「子供」に感情移入するか?
  • よしんば感情移入したとしても大量殺人まで犯さない
  • それにアニメファン8人も殺したのでは本末転倒
  • 女の子が浮かばれない

僕はこんなことを感じました。

ラスト30ページで一気にトーンダウン。

僕はがっかりでした。

貫井徳郎さん、こういう作品多くないですか?笑

  • 夜想
  • ドミノ倒し
  • 空白の叫び
  • 追憶のかけら

一つ一つはとても考えさせられる作品なのに、ラストでドテっ。

ちょっと残念です。

あと、ラストは冒険に出ましたね。

「浪費に走るアニメオタク」。。。

アニメファンを敵に回しそうだな、とボンヤリ思いました。

まとめ

総じての感想は、一気に読めた、面白かった。

でもラストで大きくコケた。

そんな感じでした。

ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

僕は他にも書評ブログを書いています。

良かったら合わせてご覧ください。

ではまた!

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