こんにちは。
彩人です。
「貫井徳郎の『紙の梟』のあらすじはどんな感じかな?」
今日はこんな方向けにブログを書いています。
僕は貫井徳郎を読むこと20年!
そんな僕が「紙の梟」について書いています。
よろしくお願いします。
・読書ブロガー
・日本大学文理学部卒業
・貫井徳郎の読者歴20年!
貫井徳郎「紙の梟」あらすじと感想〜個々のあらすじ、全体のあらすじ〜
まず「紙の梟」とはこんな作品です(↓)
- 文藝春秋刊行
- 全377ページ
- 文庫本は未対応
- 2022年7月発売
- 短編4編・中編1編からなる単行本
こんな感じで、死刑のない世界を描いた最新作。
連載当時から話題となっていました。
ではあらすじや感想はどんな感じでしょうか?
続いて見て行きたいと思います。
貫井徳郎「紙の梟」のあらすじと感想
まず作品全体のあらすじはこんな感じです(↓)
ここは、人を一人殺したら死刑になる世界。
私たちは意外と厳しい社会(harsh society)に生きているのではないか?
なぜなら、一度道を踏み外したら、二度と普通の生活には戻れないからだ。
過剰なまでの「正しさ」を要求される社会。
それがこの小説と舞台となっています。
こんな感じの「厳しい社会(ハーシュソサエティ)」の物語。
「死刑」をテーマに1冊が描かれました。
ではそれぞれどんな物語なのでしょうか?
1話ずつ、見ていきたいと思います。
第1話目「見ざる、書かざる、言わざる」あらすじ・感想
<第1話目>見ざる、書かざる、言わざる
手の指、舌の切断、目も潰される。
犯人の目的は、死刑になりたくないがための復讐だった…!!
必ず死刑になる社会の弊害が書かれています。
こんな感じのグロテスクな物語。
これはこれでなかなか厳しそうな社会でした。
「重ための貫井作品」からお探しの方におすすめです。
第2話目「籠の中の鳥たち」あらすじ・感想
<第2話目>籠の中の鳥たち
山の別荘で起こる、殺人。
地震も起き、下界と閉ざされてしまった中、起こる殺人の犯人は誰か?
2話目は「山荘密室ミステリー」。
重い前話と比べ、息抜き的な作品なのが特徴的。
ポップな貫井ミステリーから楽しみたい方におすすめです。
第3話目「レミングの群れ」あらすじ・感想
<第3話目>レミングの群れ
男子中学生がいじめで自殺。
その犯行を犯した人は次々に殺される。
それはなぜなのか?
実は自殺志願者が絡んでいるのだった…!!
こんな感じの「いじめ」をテーマにした短編。
こちらはかなり読者評価が高くなっています(↓)。
本当に、この犯人の正体には背筋が凍り付き呆然としました。時には広い視野と寛容な心も必要なんだな、としみじみ思いました。
読書メーターの感想より引用
こんな感じで死刑について考えさせられたという感想が多数。
なので死刑をより詳しく知りたい方におすすめです。
第4話目「猫は忘れない」あらすじ・感想
<第4話目>「猫は忘れない」
姉を殺された弟が復讐をする話。
犯人を殺そうとするのだが、意外な結末が待ち受けていた…!
4話目は、こんな感じの復讐劇。
かなり読み応えある作品となっています。
なぜなら全体を通してきっちりした起承転結があったから。
僕は「やっぱり貫井作品はやめられない!!」と感じました。
第5話目「紙の梟」あらすじ・感想
<第5話目>「紙の梟」
ある日恋人が殺害されたことを知る。しかし、その恋人は存在しない人間だった…!
名前も過去も身分も偽装。
これは一体なぜなのか?!
しかしここには壮絶なる過去が隠されていた…!!
最終話は本作唯一の「中編」。
総仕上げ的な作品だな、と感じました。
外したくない作品からお探しの方におすすめです。
貫井徳郎「紙の梟」の僕なりの感想
僕の全体的な感想は面白かった!です。
なぜなら「死刑」を考える良いきっかけとなったから。
なので読めてとても楽しめました。
ちなみに僕も「死刑賛成派」。
死刑は仕方ないよな…と考えていました。
ところが小説を読んで考え方がガラリ。
「死刑のない世界」は予想以上に厳しそうでした。
重たい作品からお探しの方におすすめです。
まとめ
いかがでしたか?
今日は貫井徳郎「紙の梟」について書いてみました。
ちなみに僕は「貫井徳郎のおすすめ本」の記事も書いています(↓)
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